介護施設でよく見かける介護リフトですが、最近は在宅介護でも使用できる、自宅に設置するタイプの介護リフトも存在しています。
本記事では、介護リフトを自宅で使用する際の注意点5つや自宅にあると便利な介護リフトの種類について紹介します。
在宅介護を行っており、介護リフトを導入したいと考えている方は必見です。
介護リフトを自宅で使用する際の注意点5つ
介護リフトを自宅で使用する際の注意点を5つ紹介していきます。
介護リフトは安全に使えるように設計されています。
しかし、人は慣れてくると怠惰になったり、不注意になったりするものです。
いくら安全に使える設計がされていても、間違った使い方では安全性は保たれません。
これから紹介する5つには必ず注意してください。
設置条件や耐荷重が守れているか
介護リフトには、必ず設置条件や耐荷重が記載されており、同じものでもメーカーに寄って変わる場合もあります。
設置条件はさまざまですが、設置する場所の確保面積や周辺の状況等が挙げられていることが多いです。
耐荷重に関しては、多少ふくよかな方でも問題なく使えるように設定済みです。
多くのリフトでは100kgで設定されています。
利用者1人で耐荷重を超える可能性は高くありませんが、荷物も一緒に運ぼうすると、重量オーバーになる可能性があり、注意が必要です。
介護リフトは、本来の用途である要介護者の介護のみで使用してください。
正しく装着されているか
介護リフトの多くは、ベルトで要介護者の身体を固定し運ぶ設計です。
このベルトを正しく装着しなければ思わぬ事故につながる可能性があります。
健常者であれば介護リフトから落ちても怪我なく着地できると思うかもしれません。
しかし、高齢者の場合は着地できない場合がほとんどです。
また、ただコケるだけでも、骨が弱っていれば、骨折する可能性もあります。
日々利用していると、ついついベルトの装着などは雑になってしまいがちです。
しかし、介護リフトが安全に使えるのは、正しく利用しているときのみです。
ベルトなどは必ず正しく着用するようにしてください。
日々点検を行う
介護リフトは、使う前に必ず点検を行いましょう。
点検項目は以下の4点です。
● ベルトに切れ目や擦り切れがないか
● 軋むような異音がないか
● 不自然な揺れがないか
● バッテリーや充電に異常はないか
要介護者をリフトに乗せる前に必ず動作確認を行い、異常がない点を確認してください。
異常が見つかった際には、使用をやめ業者などに確認をしてもらいましょう。
介護リフトに不安があるにも関わらず使うのは避けてください。
定期的にメンテナンスを行う
日々の点検や動作確認を行っていても、素人では見落としてしまう箇所もあるでしょう。
必ず、定期的に業者にメンテナンスを依頼しましょう。
普段は気づかなかった点に気づいてもらえるかもしれません。
定期的なメンテナンス以外にも、いつもとは違う異常を感じたら使用をすぐに中止し、業者によるメンテナンスを受けてください。
故障は要介護者に危険を及ぼすだけではなく、介護者の怪我にもつながります。
設置器具によっては自宅の工事が必要
どのメーカーの介護リフトを使用するかによりますが、リフトによっては自宅の工事や大規模な器具の設置が必要になる場合があります。
もし、設置予定の自宅が賃貸物件であれば、基本的にこのような規模の大きい工事は許可が降りません。
購入したマンションであっても設置には管理会社などの許可が必要です。
また、一戸建て住宅であっても、柱の位置や住宅の建付けによっては取り付けできないかもしれません。
導入する前には、設置の許可が降りるのか、そもそも設置できるのかといった事前の調査が必要です。
介護リフトが自宅にあると便利
介護リフトが自宅にあると、要介護者と介護者、双方の負担をかなり減らせるため便利です。
要介護者が要介護度2以上であれば、介護リフトなどの介護用品はレンタルできます。
直接肌に触れるベルトなどは購入する場合が多いですが、興味があれば担当のケアマネジャーなどに問い合わせてみましょう。
ここでは、特に介護で負担に感じる場合が多い、移動と入浴に使えるリフトを紹介していきます。
さまざまなシーンで使える移動リフト
生活するうえで、移動は欠かせません。
● ベッドからトイレ
● ベッドからお風呂
● 部屋から部屋へ
このように毎日さまざまな理由で移動を行います。
そんな時に便利なのが、移動リフトです。
ベルトで要介護者の身体を吊り上げ、さまざまな場所へ移動を行います。
吊り上げる際にも、要介護者の身体にできるだけ負担がかからないように工夫されているのです。
日々の入浴に入浴用リフト
お風呂場は濡れているため、転倒の危険がかなり高い場所です。
お風呂場に入浴用のリフトを設置すれば、日々の入浴を安全に楽しめるでしょう。
入浴用リフトには、浴槽と一体化したものや、据え置きタイプなどがあります。
浴槽と一体化したものは水回りの工事など、設置するには工事が必要です。
その分費用もかさむため、特に強い希望などがなければ、据え置きタイプで問題ありません。
まとめ
本記事では、介護リフトを自宅で使用する際の注意点や、あると便利なリフトについて紹介しました。
介護リフトは介護の負担を軽減させるためには便利な器具です。
しかし、少し使い方を間違えたりメンテナンスを放置したりすると、要介護者や介護者が怪我を負う可能性もあります。
便利な道具だからこそ、安全に使えるように、日々の心がけは忘れないでください。
株式会社RHS
福祉用具アプローズ / 介護保険プランナーズ
ショールーム併設 福祉用具貸与販売・介護相談事業所